2022年、今夏栽培した茄子 黒十全から自家採種しました。
黒十全について
今回、種子を採るのは黒十全というナスです。
黒十全は新潟の伝統品種で泉州水ナスと在来種をかけ合わせて固定化された品種です。
実は黒く、巾着のような少し扁平な形をしています。
一般的な中長ナスより多汁質で、持ってみると小さな実でもずっしりとした重量感があります。
食べてみるとほんのり優しい甘みを感じます。
栽培経過と状態
5年前に採種した種子を使ったため発芽率はあまりよくありません。
セルトレーに種をまき、本葉2枚でポットに鉢上げ、トンネルで育苗しました。
5年前神奈川で栽培したときは順調に育苗できたのですが、当地長野はなかなか気温が上がらず育苗に時間がかかりました。
4月上旬播種、6月中旬定植と、周りの畑と比べてかなり遅めの定植です。
9月中旬、第2果の増大が止まって少し黄色に変色したころに摘果しました。
2週間程追熟するとかなり黄色くなりました。触った感じは、まるで「皮の巾着バッグ」のようです。
そして、ちょっと不思議な香りがします。ネパールのナチュラルインセンスのような香り?かな。
採種の手順
揉んでナスを割る
果肉と種子がはがれやすくなるように実を軽く揉みます。
実がある程度やわらかくなったら割ってみます。
中身をザルに取り出す
中身をザルに取り出し、果肉と種子を分けるように指で潰します。
今回は手で実をほぐしましたが、おろし器ですりおろす方もいるようです。
浮いた種子と果肉を取り除く
水を張ったボウルにザルを入れ、浮いた果肉と種子を取り除きます。
何回か水を張り替えてザルを上げると、良い種子が沈んで残っています。
種子を乾燥させる
ザルに残った種子を、数日間、風通しの良いところで乾燥させます。
残った皮と果肉は、堆肥として畑に返します
外した皮と、取り除いた果肉は畑の畝間に埋めてあげましょう。
次の作物の養分になってくれます。
乾燥後の保存方法
種子が乾いたら、食品保存袋に入れ冷蔵庫の野菜室のような冷暗所で保管します。
シリカゲルなどの乾燥剤を一緒に入れてあげると種子の寿命が長くなります。
種子頒布について
少量であればお分けできます。(2022/9/28時点)
お問合せフォームからご連絡ください。
このブログは農業向けの実用技術の普及を目的としたものではありません。
趣味を記事にしたものとしてご覧ください。