家庭菜園でお正月の黒豆を作ろう
我が家のお正月の食卓はかなり質素です。
知人から頂く「かまぼこ」と、我が家の畑で取れた根菜の「お煮しめ」、そして「黒豆」。
黒豆は、12月下旬に収穫した新豆を黒糖とキビ糖で甘くぷっくらと煮ます。
収穫したばかりの大豆は、皮が柔らかいので破れにくく、食感がもっちりしていてアクがないのが特徴です。
来年のお正月に向けて、そんな素敵な黒豆をご自宅の菜園で作ってみませんか。
黒豆の品種
黒豆は大豆の仲間です。
黒い大豆にもいろいろな品種があります。
納豆にする場合やお米と一緒に雑穀として炊くのであれば「黒千石」のような粒の小さいものが良く、煮豆にするのであれば「丹波黒」のような大きな品種が良いでしょう。
我が家でお正月用に作っているのは「丹波黒」です。
丹波黒豆の栽培方法
大まかな流れとしては、6月に種を蒔き、12月に収穫します。
7月に2回土寄せをしたあとは収穫前までほぼほったらかしです。
大豆にはカメムシや毛虫がつきます。虫が気になる方は適時捕殺してください。
我が家は虫除けもしないで放置しています。虫が増えると・・・
天敵も寄ってくるんです。自然て良くできてますね。
摘芯で鞘数を増やす 背丈が30cm程になったら摘芯(先端を摘み取る)すると脇芽が伸びて株が大きくなり、鞘数も増えます。 ※実付きが良くなる分、粒の大きさは少し小さ目のような気がします。
6月.播種
6月下旬(夏至のころ)以降に大豆の種を播きます。
大豆は短日植物なので、夏至以降の日長が短くなるのを感じて花を咲かせます。
50cm間隔で1粒~2粒を深さ3cmの穴に落とし、穴を土で塞いでいきます。
ポットに播いて初生葉が出た頃、畑に定植しても良いです。
ジャガイモ掘りで土寄せ 我が家で近年流行っている黒豆の栽培方法は、じゃがいもの畝間に50cm程の間隔で黒豆を播く方法です。 当地長野ではジャガイモの収穫は6月下旬から7月上旬です。 丁度、黒豆の子葉~初生葉に土寄せする頃(次の項参照)にジャガイモの収穫が重なるので、ジャガイモ掘りで起こした土をそのまま黒豆の株元に寄せていきます。 作業空間が狭いので黒豆を踏みつけないよう気を使いますが、作業に無駄がないのと、狭い畑を有効に使えるので気に入ってます。
7月.培土(土寄せ)
丹波黒豆はかなり大きく育ちます。
今年作った株の背丈は1メートルほどになりました。(下は9月頃の写真)
葉が茂ると上部が重たくなっていくので、倒伏防止のために株の根元に土を寄せてあげます。
土を寄せてあげると、倒伏防止になるだけでなく、茎から不定根が発生して養分の吸収効率が高まります。
2回に分けて土寄せしてあげます。
1回目:[初生葉が出たころ]子葉の付け根まで土寄せ
2回目:[本葉2~3枚が開いたころ] 初生葉の付け根まで土寄せ(子葉には土を被せてしまいます)
肥料要らずのマメ科 マメ科の植物の根は、根粒菌という土壌細菌と共生します。 根粒菌は空気中の窒素をアンモニアに替えて窒素を土中に固定することでマメ科植物の生育を助けます。マメ科植物は光合成で作った養分を根粒菌に分けてあげます。 この共生関係のお陰で、マメ科は肥料をあげなくても立派に育っていきます。 我が家では、根粒菌が固定化する窒素を活用するため、初めて借りた畑にはインゲンやアズキなどのマメ科を多く播きます。また、トウモロコシやナスの畝にはマメ科植物を混植します。
11月.乾燥
11月の終わり頃、株を引き抜いて乾燥させます。
10日~2週間ほど放置すると葉が落ちて鞘だけが枝に残ります。
枝から鞘を採ってブルーシートの上で更に乾燥させます。
12月.収穫
1週間~10日ほど乾燥させると、鞘が自然に爆ぜるようになります。
ブルーシートでくるんで、上から踏んだりビンでたたいたりすると面白いように鞘が割れて大豆がでてくるので、きれいな豆を採取します。
割れ、虫食いなどのクズは堆肥化して肥料にします。
2022年の成果
12株植えて収穫は900g1.2kg(*02/13 鞘を叩き直したら良い豆が出てきました)。
この中から大きい粒を選んで、来シーズンの種にします。
残りは食用。それでも250g程の乾燥豆で4回は煮豆が作れますね。