野の慈~春~

山暮らしのたのしみ方

Posted by PLAO on Sunday, March 26, 2023

山暮らしの環境

現在居住中の家は、上田駅から車で1時間弱、青木村内の別荘地です。
最寄りのコンビニまで10kmちょい、標高差は300mあります。
車がないと生活できない地域ですが、畑の往復や週1回スーパーで買物するぐらいで、あまり外出することはありません。

簡易水道がきていますが下水がないため、生活排水は浸透式(貯水槽である程度きれいにした後、穴に流し込むスタイル)です。
自分の生活が直接的に環境を汚す、あるいは壊します。
我が家では、なるべく環境への影響を減らせるよう

  • 食器は新聞紙で拭いてから洗う
  • 食器用洗剤は「sonettソネット」を使用
  • 洗濯は水洗いか、「そよ風」を少量使用
  • 不定期に排水口にEM菌を流す
  • カリウムの多い液体石鹸を減らして固形石鹸を使う
  • 除菌、漂白剤は使わない

などを励行しています。

トイレは汲み取りなので、安心して使えます。

山の中なので、虫もよく出ます。
クモ、アリ、ガ、ハサミムシ、カメムシ、カマドウマが家の中に入ってくることがありますが、ムシパカン(使用済のプラスチック製コップ)で捕獲して外に放します。
殺虫剤は、過去にウッドデッキ下にアシナガバチの巣が出来た際に一度だけ駆除剤を使用しましたが、普段は使いません。
初夏のころ家の周りにはクマバチが飛来します。サイズも羽音も大きいのですが、人間にはまったく関心をもたず、花から花へもくもくと蜜や花粉を集めて回ります。この姿が非常に愛らしい。
アブやスズメバチもよく出ます。こいつらは刺したり噛みついたりするので気を付けないといけません。

また、虫だけではなく、もっと大きな動物も現れます。
シカ、タヌキ、キジ、キツネ、リス、フクロウなど。
冬の日曜の朝は、猟銃の音で目を覚ますこともあります。

勝手に生えてくるものたち

上のメインビジュアルの画像はサンシュユという植物です。
春、このあたりの山の中で一番初めに色のついた花を咲かせます。

家の周りや、リンゴ(我が家のかわいこちゃん:甲斐犬女の子4才)の散歩道には野草が生えています。
今の季節は、フキノトウがあちこちに生えてきています。
フキミソにして食べたら美味しいそうですが、まだ試していません。

りんごとフキノトウ

今日の散歩では、ノリちゃん(ご近所さん)宅の横でワサビのような葉の植物をみつけました。
googleレンズで確認すると・・・。

ニンニクガラシ

ワサビに似ているけど、葉っぱの形を見比べると「ニンニクガラシ」のようですね。可食です!
※携帯は電波が入りません。写真をとった後、フレッツ回線のある自宅に戻って調べています。

もう少し経つとワラビ、ゼンマイ、コゴミがそこらじゅうに生えてきます。

夏が近づくと、道路沿いにはイタドリが生えてきて、家の周りには木イチゴがたくさん生えて実を付けます。
キイチゴがたくさん採れた時はジャムにします。

秋になると、自生のクリ(山栗)やクルミ(鬼ぐるみ)の実が落ちていたりします。
拾って帰り、パンやシュトレンの材料にします。
松茸が生えていることもあるようなのですが、わたしはまだ出会ったことがありません。

冬はさすがに穫れるものはありません。
かつては、食べ物を探して里に下りてきたシカなどを猟師が鉄砲で撃っていた時期なのでしょう。
今も狩猟の時期が冬なのは、その名残かもしれませんね。

山が良くて入ってきて、山を壊す人たち

私はご近所さんに恵まれました。
一世代上の方であっても、ちゃん付けや、「お父さん」「お母さん」と呼ばせていただくなど、とても親しくお付き合いさせていただいています。
私の家の境界に隣接した区画のオーナーさんは、今の景色や環境が好き、なるべくこの状態を残したい、とおっしゃる方が多いです。

別荘地には、「その土地から見える山の景色が好き」あるいは「この別荘地の環境が好き」で購入したのに、自分の家の周りの木をぜーんぶ切って見晴らしを良くしてしまい、自分の家以外の木々を楽しむ方も居られます。
1軒、2軒ではありません。
山が良くて入ってきて山を壊す。自己崩壊的な行為です。今だけ、ここだけ、自分だけ。
どこにでもこういう方はいるんですね。

山に“恋”する人と、山を“愛”する人の違いなのかな?